Vol.163 日本読書新聞「アンケート 今年の収穫」欄


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 昨日、神谷美恵子著作集3『こころの旅 付 本との出会い』(みすず書房)のページをめくっていたら、本書に収録された「本との出会い」の中で、下の写真にあるように「一九七〇年 アンケート今年の収穫」と題する短い文章が載っていた。
 

 そして、僕が高校生の頃から敬愛するAという作家の全集にも同じタイトル(「今年の収穫」)の文章があることに気が付いて、見比べてみたら、年度(一九七四年)は違えど、やはり同一(日本読書新聞)のアンケートであった。
 ちなみに、その作家Aは中原フク述・村上護編『私の上に降る雪は』(講談社)を挙げて、「ことし心から感動させられた本がこれ一冊だったというのも、さびしい話だ。しかし、一年に一冊あれば沢山だとも言える」と記している。
 さて、偶然に驚かされると同時に今日から12月ということで、上の例を引いて、僕の今年の収穫といえば、近年まれに見る豊作だったと言えよう。

 一、ブルトマン著・杉原助訳『ヨハネの福音書』(日本キリスト教団出版局)
 二、ブルトマン著作集(新教出版社)
 三、神谷美恵子著作集(みすず書房)

 一と二は僕に学生時代以来となる真の読書の楽しみを思い出させてくれた。三は不思議な巡り合わせで、斯(か)くも無力な今の僕を励まし、慰めてくれている。
 一から三の契機となったのは、『聖書』であり、豊作だった裏には、多大な苦しみもあった(いまもその最中にある)ことを付け加えておきたい。
 さらに言えば、長谷川公茂先生が上梓された小冊子『荒子観音寺の円空仏』のお手伝いをしたことであろう。

 以下は余談
 今日の午前中は某所にて、インド古典舞踊家の小川さやかさんの踊りを見ました。下の写真がそれで、優美に踊る姿に異国の文化の素晴らしさを感じました。
 

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