vol.1535 円空賞受賞者宮本勉氏の陶芸作品「無題」


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 今から6年前のことになりますが、長谷川公茂先生に随行して、岐阜県美術館で行われている第9回円空大賞展を見に行きました(vol.8)。
 第9回円空大賞は円空大賞1名、円空賞4名が選ばれて、円空賞受賞者の1名が富山県出身の現代芸術家である宮本勉氏でした。
 長谷川公茂先生の選評を読むと、「宮本氏の作品は陶芸、木彫、レリーフ、紙粘土作品など多種多彩である。陶芸作品などは、粘土を板状に伸ばし丸め、土偶のようなものもあり、祈る人物もあり、また楽しそうに踊っているものもある 。しかしよく見ると花器のようでもあり、宇宙人が踊っている様子とでもいうか、不思議な造形になっている。(中略)どうやら宮本氏は自然に造形作品が次から次へと湧き出る、自由自在な精神の持ち主のようで、摩訶不思議な造形作家であると思う」と記されていました。
 以上、前置きが長くなりましたが、ここからが本題。
 宮本氏の口から「(作品が)思ったように売れない」と耳にした長谷川先生は「(作品を)私が買って庭に飾ります」ということで、作品が長谷川先生の家の庭を飾ることに。
 下の写真は長谷川先生が買い取った宮本氏の陶芸作品の内の1つで、「無題」です。
 

 第9回円空大賞から6年の歳月を経た今、昨夏に亡くなられた長谷川先生のご遺族の意向に沿って、先週末、『尾張名所図会』に描かれている由緒ある某所の庭へ長谷川先生が買い取った宮本勉氏の作品を置くことになりました。
 

 こうして無事に橋渡し役を終えられて、安堵しています。

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