昨日はブルトマン著・杉原助訳『ブルトマン著作集7』聖書学論文集1(新教出版社)に収録されている「最近解明されたマンダ教・マニ教資料とヨハネ福音書」(1925年)と「ヨハネ第一の手紙の分析」(1927年)の2つの論文を読みました。
それぞれの論文をざっと簡潔に要約すれば、次の通り。
「最近解明されたマンダ教・マニ教資料とヨハネ福音書」については、『ヨハネによる福音書』にはマンダ教とマニ教の資料に記されている救済神話が引用されており、その平行例を示して、証明するといった内容となっている。
ただし、本書の巻頭に付された解題によれば、本論におけるブルトマンの釈義は、最近の研究にて否定されているらしい(事実がどうあれ、僕個人はブルトマンの釈義を善しとしている)。
「ヨハネ第一の手紙の分析」については、『ヨハネの第一の手紙』の著者の文体を分析した内容となっている。
ブルトマンは『ヨハネの第一の手紙』の中身だけでなく、その書き手による文体の手法を明らかにして(分析して)、その特徴をその都度、何度も記している。そこが僕はブルトマンらしくて、実に面白く感じた。
そして、難解なブルトマンの釈義にも、ようやく少しずつ慣れてきました。
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