Vol.229 『ヨハネ行伝』と『トマス行伝』を読んで


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 『ヨハネ行伝』を21日の午後に読んだ。引き続き『トマス行伝』を読み始めて、23日の朝、24日の午前中と3回に分けて読んだ。使用したテキストは日本聖書学研究所編『聖書外典偽典7』新約外典Ⅱ(教文館)である。
 『ヨハネ行伝』と『トマス行伝』の2つは「行伝」と名の付くそれらの中で、ブルトマンが数多く引用している。
 『ヨハネ行伝』について。
 翻訳者による概説には「講談社版で翻訳から除外された一~一四章はここでは翻訳本文に加えられている」とある。また、『ヨハネ行伝』の構成については、下の写真にあるように翻訳者による詳細な区分が示されていたことから、それを参考にさせていただいた(本書121~123ページ)。
 



 『ヨハネ行伝』の一~八章については、五章から面白く読み始めて、ヨハネが行う奇蹟(しるし)のエピソードが続いた。一八章から「本来の本文に属する(本書119ページ)」とあり、エペソでの活躍が描かれていた。八九章から読んでいて、再度、面白く感じた。とりわけ「『ヨハネよ』で始まり、語られる内容はいかにも主の言葉であり、例えば、八八章以下、九二章以下、九八章以下、一一三章以下が挙げられる。
 次に『トマス行伝』について。
 タイトルに『トマス行伝』とあるが、ページをめくると、

 「聖なる使徒トマスの行伝」とあり、

 「使徒ユダ・トマスの第一行伝 主が彼を商人アバネスに売り、彼が下って、インド人を悔い改めさせたときのこと」(第一~一六章)
 「使徒トマスの第二行伝 グンダフォロス王の御前へ登場したときのこと」(第一七~二九章)
 「第三行伝 蛇のこと」(第三〇~三八章)
 「第四行伝 子ろばのこと」(第三九~四一章)
 「第五行伝 女の中に住まった悪霊のこと」(第四二~五〇章)
 「第六行伝 少女を殺した若者のこと」(第五一~六一章)
 「第七行伝 将軍のこと」(第六二~六七章)
 「第八行伝 野驢馬のこと」(第六八~八一章)
 「第九行伝 カリス妻のこと」(第八二~一一八章)
 「第一〇行伝 ミュグドニアがバプテマスを受けたこと」(第一一九~一三三章)
 「第一一行伝 ミスダイの妻のこと」(第一三四~一三八章)
 「第一二行伝 ミスダイの子ウァザンのこと」(第一三九~一四九章)
 「第一三行伝 ウァザンがその他の人々とともにバプテスマを受けた時のこと」(第一五〇~一五八章)
 「聖にして誉れ高き使徒トマスの殉教」(第一五九~一七一章)

 と区分されていた。使徒トマスはユダ・トマスと呼ばれる。
 

 翻訳者による概説には、「『トマス行伝』は第一部(1~61)が北インドを、第二部(62~170)が南インドを舞台にしていると思われるが、トマスが実際に南インドまで行ったのかどうかになると、それは伝説の域を出ない」とある。四一章、四五~四八章、一六〇章を面白く読み、一七〇章と一七一章は実にそれらしい終わり方であった。

 以下は余談。
 夕方、NTT西日本を名乗る電話が掛かって来て、不審に思い、教えられた電話番号を調べたら、その正体はいわゆる不適切な販売勧誘でした。実に嫌な世の中です。

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