Vol.106 『コリント人への第二の手紙』第一〇~一三章を読んで


 前回の更新(Vol.105)からの続きで、『コリント人への第二の手紙』について。
 第一~九章と第一〇~一三章と、2回に分けた理由は『コリント人への第二の手紙』が『コリント人への第一の手紙』と同様、複数の手紙が後に一つになり、大まかな区切りとしては、第一~九章と第一〇~一三章である、とされていることから。
 

 第一〇章一節には「『あなたがたの間にいて面と向かってはおとなしいが、離れていると、気が強くなる』このパウロが」と記されている。けれども、なかなかどうして僕はパウロとは何と激しい人だろうと思わずにはいられない。分かっているけれども、もしパウロと面と向かったら、誰しもさぞや圧倒されることだろう。

 第一二章
 九 ところが、主が言われた、「わたしの恵みはあなたに対して十分である。わたしの力は弱いところに完全にあらわれる」。それだから、キリストの力がわたしに宿るように、むしろ、喜んで自分の弱さを誇ろう。
 一〇 だから、わたしはキリストのためならば、弱さと、侮辱と、危機と、迫害と、行き詰まりとに甘んじよう。なぜなら、わたしが弱い時にこそ、わたしは強いからである。

 『コリント人への第二の手紙』を読んだ際、改めてパウロの宣教旅行とローマへの行程が記された地図を目にした。いわゆる「パウロ書簡」には自然描写が少ないことから、パウロの目に地中海はどのように映っていたのであろうか。
  忘れずに記しておくと、『コリント人への第二の手紙』を通読したことから、『ブルトマン著作集』8巻に収録されている論文「コリント人への第二の手紙の釈義上の諸問題」を改めて読んだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿