Vol.107 『ブルトマン著作集』8巻(聖書学論文集2)を再読して


 『ブルトマン著作集』8巻(聖書学論文集2)に収録されている2つの論文「イエスとパウロ」と「コリント人への第二の手紙の釈義上の諸問題」についての備忘録。

 「イエスとパウロ」について。
 イエスにおいては、信仰は率直な神への信頼に他ならない。
 パウロにおいては、十字架につけられ、復活したイエス・キリストに対する信仰である。
 人間の相互関係において、罪を犯した者は、自分で悔いさえすれば、他者の赦しを得ることができるのではなく、他者が実際に彼(罪を犯した者)を赦してくれるときに初めて赦される。
 パウロにとって、イエス・キリストとは赦しを与える神の言葉なのである。
 

 「コリント人への第二の手紙の釈義上の諸問題」について。
 本論では、『コリント人への第二の手紙』の5章1節~5節とそれに付随して、4章17節と18節。5章11節から6章10節まで。10章から13章までが取り上げられている。
 『コリント人への第二の手紙』はパウロの書いた複数の手紙が、後に一つの手紙となった。大まかな区切りとして、1章から9章、10章から13章、6章14節から7章1節である。
 ブルトマンによれば、さらに以下のような4つに分類されていた。
 (A)1章1節から2章13節、7章5節~16節。
 (B)2章14節から6章13節、7章2節から4節、10章1節から13章13節。
 (C)6章14節から7章1節。
 (D)8章1節から9章15節。
 

 以下は余談。
 以前の更新(Vol.42)に関連して、昨日の午前中は荒子観音寺へ行き、フランスから戻って来た円空仏のお手伝いをしました。
 

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