Vol.92 ブルトマン著「イエス・キリストと神話論」は非神話化のすすめ


 『ブルトマン著作集14』神学論文集4(新教出版社)に収録されている論文の内、今日は「イエス・キリストと神話論」を読んだ。
 まず「難しい」の一言。途中まで読んでいて、凄く興奮させられた。とりわけ三の「キリストの使信と現代の世界観」(本書200~207ページ)を面白く読んだ。が、さらに読み進むうちに理解に苦しむ(分からない)箇所もあった。
 訳者のあとがきには、講義録や講演録としてまとめられ、英語版で出版された後、日本でも『キリスト教と神話』(新教出版社)として、いち速く紹介された。「全体として、きわめてゆきとどいた、いわば『非神話化のすすめ』ともいうべき内容となっている」とのこと。
 

 ところで、ブルトマンが唱える「非神話化」を100パーセント完全に理解しているのは、当の本人だけではないだろうか。果たして研究者や翻訳者はどうだろうか。『新約聖書』の具体的な箇所一つずつを取り上げて、「非神話化」として解釈するとなった場合、ブルトマンと他の研究者では、異なる釈義(結論)が出るのではないか。
 率直な感想を書いてみた。

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