Vol.140 『サムエル記上』を読んで


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 今月4日(一昨日)に『サムエル記上』の第一~一三章を、翌日の5日(昨日)に第一四~三一章を読んだ。

 二章
 一 ハンナは祈って言った、「「わたしの心は主によって喜び、わたしの力は主によって強められた、わたしの口は敵をあざ笑う、あなたの救によってわたしは楽しむからである。
 二 主のように聖なるものはない、あなたのほかには、だれもない、われわれの神のような岩はない。
 三 あなたがたは重ねて高慢に語ってはならない、たかぶりの言葉を口にすることをやめよ。主はすべてを知る神であって、もろもろのおこないは主によって量られる。
 四 勇士の弓は折れ、弱き者は力を帯びる。
 五 飽き足りた者は食のために雇われ、飢えたものは、もはや飢えることがない。うまずめは七人の子を産み、多くの子をもつ女は孤独となる。
 六 主は殺し、また生かし、陰府にくだし、また上げられる。
 七 主は貧しくし、また富ませ、低くし、また高くされる。
 八 貧しい者を、ちりのなかから立ちあがらせ、乏しい者を、あくたのなかから引き上げて、王侯と共にすわらせ、栄誉の位を継がせられる。地の柱は主のものであって、その柱の上に、世界をすえられたからである。
 九 主はその聖徒たちの足を守られる、しかし悪いものどもは暗黒のうちに滅びる。人は力をもって勝つことができないからである。
 一〇 主と争うものは粉々に砕かれるであろう、主は彼らにむかって天から雷をとどろかし、地のはてまでもさばき、王に力を与え、油そそがれた者の力を強くされるであろう」。

 『創世記』から始まる『旧約聖書』の中で、最も面白く読んだというのが、正直な感想だ。特に三章のサムソンが主からの呼びかけに応じる場面と、サウルが登場する九章からは続きが読みたくなるといった具合だ。
 

 サウルの評判は『聖書』を論ずる人たちからは芳しくないけれど、僕はサウルほど人間的な登場人物は他にないと感じた。
 サウルはサムエルを待たずに、主の命じた命令を守らなかった。悪霊に悩まされるが、琴の音を聞くと、良くなる。ダビデを殺そうとした。口寄せの女を呼ぶ等々、最後には自害する。
 僕にとって、『サムエル記上』はサウルの人生物語として、『旧約聖書』の他の書物よりも、印象深く心に残ったのだった。

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