Vol.141 『シラ書(集会の書)』第一~二九章を読んで


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 この春から本格的に読み始めた『聖書』は、残すところが『旧約聖書』の『レビ記』、『民数記』、『サムエル記下』、『歴代志上』、『歴代志下』、『詩篇』、『ダニエル書』、『マラキ書』と『新約聖書』の『ヨハネの黙示録』となった。
 このあたりで少し目先を変えて、『外典(アポクリファ)』と呼ばれる文書に目を通してみたくなった。
 そもそもブルトマンの著作を読むと、『外典(アポクリファ)』と呼ばれる文書がしばしば取り上げられており、その筆頭とも呼べるのが『シラ書(集会の書)』である。
 僕は『聖書』を基本的に口語訳で通読しているが、外典に限っては、翻訳の事情により、新共同訳で目を通すことに。
 前置きはこのくらいにして、本題へ移ろう。
 『シラ書(集会の書)』は今月3日から読み始めて、昨日の6日時点で、第一~四〇章まで目を通した。今回の更新では第一~二九章までを取り上げたい。
 以下は備忘録として、僕が個人的に気に入った箇所を列挙しておく。

 一章
 14 主を畏れることは、知恵の初めである。知恵は、主を信じる人たちに 母の胎内にいるときから与えられている。
 23 辛抱強い人は、時が来るまで耐え忍ぶ。耐え忍んだ後には、気分が晴れて壮快になる。
 二章
 1 子よ、主に仕えるつもりなら、 自らを試練に向けて備えよ。
 3 主に寄りすがり、決して離れるな。そうすれば、豊かな晩年を送ることになる。
 三章
 18 偉くなればなるほど、自らへりくだれ。そうすれば、主は喜んで受け入れてくださる。
 四章
 4 悩んで助けを求める人を拒むな。貧しい人から顔を背けるな。
 5 物乞いする人から目を背けるな。お前を呪う口実を彼に与えるな。
 6 その人が恨みを込めてお前を激しく呪えば、 造り主は、彼の願いを聞き入れられるから。
 7 会堂では、人々から好意を持たれるようにせよ。権威ある者には、頭を低くせよ。
 12 知恵を愛する者は、命を愛する者。朝早く起きて知恵を求める者は、 喜びに満たされる。
 17 知恵は、最初、お前を険しい道に連れて行き、 恐れの気持を抱かせて、おじけさせる。知恵の試練は、お前を激しく苦しめる。知恵は、お前を信頼するまで、 数々の要求を突きつけて、お前を試みる。
 18 だがすぐに、知恵は再びお前のもとに来て、 お前を喜ばせ、その真意を明らかに示す。
 19 しかし、お前が道をそれるなら、 知恵はお前を見捨て、 お前が破滅していくにまかせる。
 五章
 11 人の言葉には、速やかに耳を傾け、 答えるときは、ゆっくり時間をかけよ。
 六章
 6 多くの人々と親しく挨拶を交わせ。だが、相談相手は千人のうち一人だけに限れ。
 27 足跡を追って、知恵を探せ。そうすれば、知恵が見つかるだろう。しっかりつかんだら、それを手放すな。
 28 ついには、知恵に憩いを見いだし、 知恵は、お前にとって、喜びに変わるだろう。
 35 神に関する話には、進んで耳を傾け、 洞察を秘めた格言は、聞き漏らすな。
 36 洞察に富んだ人に出会ったら、 朝早くからその人のもとへ行き、 戸口の敷石がすり減るほど、足しげく通え。
 一〇章
 29 自分自身を汚す者を、 だれが正しい人と認めてくれるだろうか。自分自身を軽んじる者を、 だれが重んじてくれるだろうか。
 一一章
 23 お前はこう言ってはならない。「今の自分は何の役に立つのだろう。今後役に立つとしたら、それは何だろう」と。
 25 人は、幸福なときには不幸を忘れ、 不幸なときには、幸福を思い出さない。
 一三章
 25 心の状態で、人の顔つきは変わる。うれしい顔にもなれば、悲しい顔にもなる。
 26 晴れやかな顔は、良い心の表れである。それにしても、格言作りは、骨が折れる。
 一四章
 6 自分のことで物惜しみする人ほど 痛ましい者はない。それこそは、その人の悪の報いである。
 18 枝先に揺れる葉も、 散ってはまた芽生え出る。血と肉である人間の世代も、 ひとつが終われば、他のものが生まれる。
 一五章
 17 人間の前には、生と死が置かれている。望んで選んだ道が、彼に与えられる。
 一六章
 30 主は、地の面をあらゆる命あるもので覆われた。しかしこれらは、死んで再び土に帰る。
 一七章
 28 死んで、もはや存在しない人からは、 感謝の言葉も消えうせる。生きていて健やかなときにこそ、 人は主を賛美する。
 一八章
 7 人が究め尽くしたと思ったときは、 まだ始まったばかりであり、 途中でやめてしまうと、徒労に終わる。
 8 人間とは何者か。その存在の意義は何か。その行う善、その行う悪とは何か。
 9 人の寿命は、長くて百年。〔しかし、永遠の眠りは計り難いほど長い。〕
 10 大海の中の一滴、砂の中の一粒のように、 永遠という時に比べれば、 この寿命はわずかなものにすぎない。
 17 親切な言葉は、高価な贈り物にまさるではないか。情け深い人は、両方とも備えている。
 26 早朝から夕方へと、時は移り、 すべては、主の御前で、速やかに過ぎ去る。
 一九章
 29 人は、会ってみれば分かる。賢い人は、顔を合わせてみればすぐ分かる。
 30 身なりや笑うときの口の開け方、 また、その歩きぶりは、その人の人柄を示す。
 二〇章
 9 不幸な目に遭って、幸せを見つける人もいれば、 思わぬ幸運に巡り会って、損をする者もいる。
 

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